TikTokやInstagramで動画を見ていると、タイトルや画面に「POV:」という文字が出てくることがあります。
「POV: You’re late to school」
こんな英語を見て、「POVって何の略?」と疑問に思ったことはありませんか?
POVとは、英語の「Point of View(ポイント・オブ・ビュー)」の略で、「視点」「観点」という意味です。
TikTokでは「もしあなたがこんな状況だったら?」という設定を示す言葉としてよく使われます。
実はこのPOV、SNSで生まれた言葉ではありません。映画や小説でも以前から使われてきた表現なのです。
今回は、POVの意味とSNSでの使い方、映画との意外な共通点を解説します。
POVとは?意味は「視点」「観点」

POVは、次の3つの英単語の頭文字を取った略語です。
Point(点)
of(〜の)
View(見ること・眺め)
まとめると、Point of View=視点・観点・ものの見方という意味になります。
例えば、次のように使えます。
From my point of view, this is a good idea.
私の考えでは、これは良いアイデアです。
POVは、こうした日常的な「ものの見方」を表すだけでなく、物語や映像で「誰の視点から見ているか」を示す言葉としても使われます。
読み方は、アルファベットをそのまま読んで「ピー・オー・ブイ」です。
TikTokのPOVとは?「もし〇〇だったら」の意味

TikTokやInstagramのPOVは、動画を見る人に特定の状況や立場を想像してもらうための表現です。
動画の冒頭に「POV:」と書き、その後ろに場面の設定を続ける使い方がよく見られます。
例えば、
POV: You’re late to school.
学校に遅刻したときのあなた。
こんな文字が表示された動画では、先生に怒られる場面や、慌てて教室に入る様子などが描かれるかもしれません。
日本語なら「〇〇なときあるある」「もし〇〇だったら」というニュアンスに近い表現です。
POVの例文3つ
| 英語の表現 | 日本語のニュアンス |
|---|---|
| POV: You’re late to school. | 学校に遅刻したとき |
| POV: It’s Monday morning. | 月曜日の朝あるある |
| POV: Your cat ignores you. | 猫に無視されるあなた |
POVの後ろには、必ずしも完全な英文が続くわけではありません。
短い状況説明だけでも、動画の設定が伝われば成立します。
また、TikTokのPOVは「視聴者がその場面にいる」という設定だけでなく、投稿者自身の体験や、登場人物の立場を表すためにも使われています。
実は映画でも使われる!POVショットとは?

POVは、SNSだけの新しい言葉ではありません。
映画の世界には、POVショット(Point-of-View Shot)という撮影表現があります。
これは、登場人物が見ているものを、その人物の目線に近い位置から映す方法です。
例えば、映画の中で主人公がドアを開ける場面を想像してください。
最初に主人公がドアノブに手を伸ばす様子が映り、次のカットでは主人公の目から見たように、ドアの向こうの景色が映し出されます。
この後半の映像が、POVショットの一例です。
観客は、主人公と同じものを見ているような感覚になります。
つまり、映画のPOVは「登場人物の目を通して世界を見る」ための表現なのです。
一人称視点との関係
ゲームでも、プレイヤーの目線から画面を見る「一人称視点」があります。
映画のPOVショットも、これに近い考え方です。
ただし、映画では一部のカットだけをPOVにすることもあります。作品全体が一人称視点である必要はありません。
映画のPOVとTikTokのPOVは何が違う?

同じPOVでも、映画とTikTokでは使われ方が少し異なります。
| 比較 | 映画のPOV | TikTokのPOV |
|---|---|---|
| 基本的な意味 | 登場人物の視点 | 特定の立場や状況 |
| 主な使い方 | 人物が見ている景色を映す | 「〇〇だったら」という設定を示す |
| カメラの位置 | 人物の目線に近いことが基本 | 必ずしも目線と一致しない |
ここが重要なポイントです。
TikTokのPOV動画は、必ずしも一人称視点で撮影されているわけではありません。
例えば「POV: 先生に宿題を忘れたと言ったとき」という動画で、先生役の人物がカメラに向かって話しかけていれば、視聴者は生徒の立場を体験できます。
一方、投稿者自身が画面に映り、自分の状況を演じている動画にもPOVというラベルが使われます。
このようにSNSでは、厳密な撮影方法というより、「この状況を想像してみて」という合図として意味が広がっているのです。
POVは小説でも使われる?
POVは、小説や物語の解説でも使われます。
例えば、
first-person POV
一人称視点
third-person POV
三人称視点
という表現があります。
一人称視点では、物語の登場人物が「私」として出来事を語ります。
三人称視点では、「彼」「彼女」などを使って人物の行動や考えを描きます。
映画では「誰の目線で映すか」、小説では「誰の立場から語るか」という違いはありますが、どちらも誰の視点で物語を体験するかに関係しています。
つまりPOVは、SNS・映画・小説をつなぐ言葉なのです。
SNSの英語をもっと知りたい人へ
POVのように、もともとあった英語がSNSで新しい使われ方をする例は、ほかにもあります。
例えば、slayは本来「殺す」という意味ですが、SNSでは「最高!」「見事だった!」という褒め言葉として使われます。
下記の関連記事のでは、意味が広がった背景を解説しています。

また、rizzは「人を惹きつける魅力」を表すスラングです。
下記の記事では、charismaとの関係や使い方を紹介しています。

こうした表現を知ると、海外の動画やSNSの投稿が、今までより理解しやすくなるでしょう。
『日本人が知らない いまどきの英語』で現代英語に触れる
SNSで使われる英語に興味を持った人に紹介したいのが、『日本人が知らない いまどきの英語』です。
学校で習う英語だけでなく、現代の英語表現にも目を向けることで、言葉が実際にどのように使われているのかを学ぶきっかけになります。
POVのような短い略語にも、映画や物語につながる背景があると知ると、英語の楽しみ方が広がります。
まとめ|POVは「誰の視点か」を表す英語
POVの意味を整理しましょう。
- POVはPoint of Viewの略で、「視点」「観点」という意味。
- TikTokでは「もし〇〇だったら」「〇〇なときあるある」という状況設定によく使われる。
- 映画では登場人物の目線から映す「POVショット」という表現がある。
- 小説では一人称視点や三人称視点など、物語の語り方を説明するときにも使われる。
TikTokで見かける謎の3文字は、実は昔から使われている英語の略語でした。
次に「POV:」という動画を見かけたら、「誰の立場で、この場面を見ればいいのだろう?」と考えてみてください。
動画の意味が、ぐっとわかりやすくなるはずです。

