世界大学ランキングはどうやって決める?東大27位を「数字」で読む

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2026年10月に発表された「THE世界大学ランキング2027」で、東京大学は世界27位となりました。

日本国内では1位ですが、世界では27位。

では、この順位はどのように決まるのでしょうか?

結論からいうと、THE世界大学ランキングは、教育や研究など5分野の得点に、それぞれ異なる「重み」をかけて総合点を計算しています。

つまり、単純に5分野の平均点を出しているわけではありません。

今回は東京大学の実際の得点を使って、ランキングの仕組みを数学で読み解きます。

目次

東大は世界27位|THE世界大学ランキング2027とは?

THE世界大学ランキングは、イギリスの教育専門誌「Times Higher Education(THE)」が発表する大学ランキングです。

2027年版では、世界118の国・地域から2,297大学がランク付けされました。

日本の主な大学の順位は次のとおりです。

大学世界順位
東京大学27位
京都大学62位タイ
東北大学106位タイ
大阪大学147位タイ
東京科学大学185位タイ

東京大学は日本の大学で最上位です。

ただし、27位という順位は、大学のすべての価値を表した数字ではありません。

THEが定めた評価方法による順位です。

では、何を評価しているのでしょうか?

世界大学ランキングは何で決まる?5つの評価分野

THE世界大学ランキング2027では、17の評価指標を5分野にまとめています。

それぞれの分野が総合点に占める割合は、次のとおりです。

評価分野配点の割合
教育環境29.5%
研究環境29.0%
研究の質30.0%
国際性7.5%
産業界との連携4.0%
合計100%

教育環境では教員と学生の比率や教育面の評判など、研究の質では論文の引用状況などを評価します。

ここで注目したいのは、配点が均等ではないことです。

教育環境・研究環境・研究の質の3分野を足すと、

29.5+29.0+30.0=88.5%

つまり、総合点の88.5%は、教育と研究に関する3分野で決まります。

一方、国際性は7.5%、産業界との連携は4.0%です。

同じ10点の差でも、どの分野で生じたかによって、総合点への影響は異なります。

東大の総合84.3点はどう計算する?加重平均の仕組み

東京大学の2027年版の評価を見てみましょう。

評価分野東大の得点配点
教育環境94.5点29.5%
研究環境96.1点29.0%
研究の質68.8点30.0%
国際性51.6点7.5%
産業界との連携100.0点4.0%

この5つの点数を単純に足して5で割るのではありません。

各分野の得点に配点の割合をかけます。

例えば、教育環境なら、

94.5×0.295=27.8775

研究環境なら、

96.1×0.29=27.869

同じように5分野を計算すると、次のようになります。

評価分野総合点への寄与
教育環境27.8775点
研究環境27.869点
研究の質20.64点
国際性3.87点
産業界との連携4.00点
合計84.2565点

小数第2位を四捨五入すると、

84.3点

THEが公表した東京大学の総合点と一致します。

※公表されている各分野の小数第1位の得点を用いた再計算です。実際の集計には、より細かい内部数値が用いられている可能性があります。

このように、項目ごとに異なる割合をかけて求める平均を、加重平均(重み付き平均)と呼びます。

なぜ単純平均ではダメ?同じ得点でも結果が変わる

では、東京大学の5分野を単純平均すると、どうなるでしょうか?

(94.5+96.1+68.8+51.6+100.0)÷5

=82.2点

THEの総合点84.3点とは異なります。

その理由は、THEが教育と研究に大きな重みを置いているためです。

例えば、ある大学の「教育環境」が10点上がった場合、ほかの条件が変わらなければ、総合点は次のように増えます。

10×0.295=2.95点

一方、「国際性」が10点上がった場合は、

10×0.075=0.75点

となります。

同じ10点の上昇でも、総合点への影響は約4倍違います。

ランキングは「何点取ったか」だけでなく、「何を重視しているか」によっても変わるのです。

※この計算は加重平均の仕組みを説明するものです。実際には指標の標準化などがあるため、元データの変化がそのまま分野得点の10点上昇につながるとは限りません。

東大の得点から何が分かる?100点の分野もあれば51.6点の分野も

東京大学の5分野を比べると、特徴が見えてきます。

  • 教育環境:94.5点
  • 研究環境:96.1点
  • 研究の質:68.8点
  • 国際性:51.6点
  • 産業界との連携:100.0点

教育環境と研究環境は90点を超えています。

一方、国際性は51.6点です。

ただし、国際性の得点が相対的に低いからといって、それだけで「教育の質が低い」「研究力が低い」とは言えません。

国際性は留学生・外国籍教員の割合や国際共同研究など、特定の指標で評価されるからです。

また、産業界との連携が100点でも、配点は4%です。

この分野で総合点に加わるのは最大4点となります。

つまり、得点が高い分野と、総合順位への影響が大きい分野は必ずしも同じではありません。

これが、加重平均を理解するうえで大切なポイントです。

世界27位なら「27番目に良い大学」なの?

ランキングは大学を比較する便利な目安です。

しかし、世界27位だからといって、あらゆる点で世界27番目という意味ではありません。

例えば、大学を選ぶ人によって、重視する条件は違います。

研究環境を重視する人もいれば、学びたい専門分野、学費、通学環境、留学制度などを重視する人もいるでしょう。

THEのランキングは、THEが設定した指標と配点に基づく総合評価です。

評価項目や配点が異なる別のランキングでは、順位が変わることもあります。

順位は絶対的な価値ではなく、一定のルールで計算された結果として読むことが大切です。

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まとめ|世界大学ランキングは「重み付きの平均」で決まる

THE世界大学ランキング2027で、東京大学は世界27位、総合84.3点でした。

この総合点は、教育環境・研究環境・研究の質・国際性・産業界との連携という5分野の得点に、それぞれ異なる重みをかけて求められます。

東京大学の公表得点で計算すると、

94.5×0.295+96.1×0.29+68.8×0.30+51.6×0.075+100×0.04≒84.3

となります。

これが加重平均の仕組みです。

ランキングを見るときは、順位だけでなく「何を、どれくらい重視して計算したのか」まで確認する。

そうすることで、ニュースの数字をより正確に読み解けるようになります。

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参考・出典

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